自動車買取相場

他のドイップレミアム勢には遅れを取ったが、ア ウディもいよいよハイブリッド車をそのラインナッ プに加えることになった。しかもA6という主力の 中の主力への設定である。  このセグメントでは他にレクサスGS、そしてB MW5シリーズがすでにハイブリッド車を用意して いる。しかしながら、この2台が6気筒エンジンに モーターを組み合わせて動力性能を重視しているの に対して、A6ハイブリッドはエンジンに4気筒2 リットルターボを使う思い切りダウンサイジング指向の仕 立てとされているのが特徴だ。  内外装には違いを示す部分は少ない。外装ではい くつかのバッジとホイール、内装では回転計と置き 換えられたパワーメーター程度が識別点となる。  そして走りの面でも、やはり違和感はとても少な い。教えられずに乗ったら、ハイブリッドであることなど特に意識しないままという人も居そうなほど だ。それは、すべての制御が非常にスムーズで違和 感が無いおかげである。  たとえば、発進はもちろん電気モーターだけで行 なわれるし、続いてエンジンが始動してモーターは 加勢に回る。ある程度の速度に達したところでアク セルペダルを緩めれば、エンジン加停止してクラッ チが切れ、惰性での走行に切り替わるなど、走りは しっかりハイブリッドのそれなのだが、このクルマ の場合、それらの制御が非常にスムーズで違和感が 無く、また静粛性も高いことから、走っていてそれ らを殊更に意識させられることが無いのである。  なので、最初は一体どんな制御を行なっているの かじっくり見てやろうというっもりで乗っていたの に、途中からそんなこと、ほとんど頭の中から消え 去ってしまった。まあ、パワーメーターの表示が煩 雑であまり見やすくないのも原因と言えばそうなの だが、それより走りにガマンが要らず、爽快に加速 してくれるものだから、ついつい気持ち良く走らせてしまったというわけだ。  エンジンとモーターを総合した最高出力は245 馬力にも達する。なるほど、 特にトルクは3・Oクワトロのそれをも凌 ぐほどだから力強くて当たり前なのだが、頭の中に 2リットルターボという印象があるだけに、期待が良い意 味で裏切られる。アクセルペダルに乗せた右足に力 を込めると、決して小さくも軽くもないボディが軽 く感じられるほど、グイーツと力強く加速してくれ るのだ。これは気持ちが良い。  とは言え、気持ちを切り換えて燃費表示に注目し ていると、出ている数字は決して悪くはない。カタ ログ燃費は13・8キロと、率直に言ってそれほど 目を惹くものではないのだが、高速道路と一般道、 合わせて100キロ程度の距離を、流れに乗ったペースで走らせた時には眼前に12・7キロという数字 が示されていた。そのパワフルさを知った上ではな おのこと、期待以上に足は長そうだ。  それだけに惜しいのが、操作系の手応えやフットワークといったパワートレイン以外の部分である。 一番はブレーキ。軽く踏んだだけでもカツンー と 制動力が立ち上がって微妙なコントロールがしにく いのは、おそらく回生ブレーキと油圧ブレーキの協 調がまだ上手くないのだろう。ステアリングフィー ルも饒舌とは言い難い。操舵力が軽いのはまあいい として、クルマの動きがそれについてこないから、 どうにもうまくコーナリングしにくいのだ。もう少 し全体に、実際のクルマの動きを掌なり足の裏で感 じ取れるようなインターフェイスが欲しいところで ある。まあアウディ、ハイブリッドならずとも、こ こはそもそも弱い部分ではあるのだけれども。  とは言いつつもA6ハイブリッド、印象は事前に 抱いていた先入観よりも格段にポジティヴだ。価格 もレクサスGS450hを下回るなど戦略的。この クラスのハイブリッド車を検討している人には、あ るいは特にハイブリッドと指定していない人にとっ ても、魅力的な選択肢のひとつとなるのではないか。 私自身もコレ、思いのほか気に入ってしまった。
 

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